『500times vol.6』 北谷 京子 さん(呉市)のご紹介!
「人が増えて島が元気になるためのしかけづくりを」
自宅とお店をリフォームする際、「人との交流・情報発信の場をつくりたい」と思って「まちの駅※」に登録しました。訪れたお客様には一筆ノート(日本語だけではなく、英語、ドイツ語、フランス語などどんな言語でもOK)を書いてもらっており、これを読むと色々な視点から豊島のいいところを再認識することができるので、やってみてよかったなと実感しています。
訪れたみなさんが休憩できるようにと、最初はコーヒーと水がセルフで飲めるサービスを用意していたのですが、利用していただける方をさらに増やしていくよう、カフェをスタートすることにしました。また、食事をとりたいというご要望が増えたので、最初は焼き立ての手づくりピザをお出ししていたのですが、「ほかのメニューはないの?」というお声があり、「牛すじカレー」が誕生したんです。せっかくつくるのであればご当地のものを使いたいと考え、豊島産のレモンピールとジャムを隠し味に入れて見たところ大ヒット。今も大人気の看板メニューです。ほかにも、「まるっとレモンアイス」や、年数が経つごとに落ち着いた味わいに変化する「プリンス清見ワイン」など、地元の特産品を使った商品がお客様に好評ですね。
また、カフェの利用者から、「とびしま海道はお店が少ない」、「お店が休みのところが多い」、「宿泊場所がない」といった声があったので、みなさんのご要望に応えようと、令和3年4月から知人から購入した2階建ての古民家を1棟貸し(1日1組)できるよう、古民家再生の取組も始め、自分たちで少しずつ手を入れているところです。東京在住の息子がメインで進めていて、時々帰省しては家族みんなでD I Yをやっています。将来的には宿泊や塩づくり体験などができる施設にできればと思っています。カフェとも近いので、古民家に泊まった翌日はカフェで朝食を食べてもらうなど、色々な連携ができるのではないかと思っています。
美しい星空や波の音、季節ごとに移り変わる香りなど、夜まで滞在してはじめてわかる魅力が豊島にはいっぱいあるので、もっとたくさんの方々に味わっていただきたいですね。
ほかにも、島の特産品を地元の方たちに食べてもらえるよう、である柑橘の皮から抽出した精油を商品化したり、小さな産直市を開いたりと、やりたいことがたくさんあります。このように色々な仕掛けづくりをしておくことで、若い人たちが増えて島が元気になってくれたら嬉しいです。
※「まちの駅」…NPO地域交流センターが事務局の全国まちの駅連絡協議会が認定している、地域住民や来訪者が自由に利用できる休憩場所や地域情報を提供する機能を備え、さらには地域内交流・地域間連携を促進する公共的空間。
=================
北谷 京子さん(呉市)
まちの駅 しまcaféきたたに 駅長
=================