『500times vol.5』 釣井 勇壮 さん(三次市・世羅町)のご紹介!
「里山の環境保全×自然に触れて楽しく遊ぶ」
「一般社団法人ひろしま森のおもちゃ協会」の活動の中で、木でミニカーをつくり競走させる「TAKE-1(タケワン)グランプリ」の運営をしています。夏にそうめん流しで使った竹をコースにして、木のミニカーでレースをしたら面白いんじゃないかという発想からスタートしました。「TAKE-1」という名前は、平成29年の「ひろしま さとやま未来博2017」に参加した時に、どこでも使うことができる名前にしようと考案したものです。
昔は日常生活の中で様々な自然素材を使っていましたが、現代では生活様式も変化し、なかなか自然のものを使わなくなってきているのが現状です。イベントを通じて、参加される方が、里山の素材を手にしていろいろ工夫する経験をしてもらうことで、自然に触れ、環境を大事にしていく気持ちにもつながっていくといいなと思い取り組んでいます。竹を有効活用することで竹林問題の解消や里山の環境保全にもつながるのではないかと。
このおもちゃ協会ができる前から、三次市などの有志のグループがファミリー層を対象とした「おもちゃフェスタ」をされていました。当時、「スタードーム」という竹を使って半球体型のドームをつくるワークショップに興味があって、行ってみようとイベントへ参加したのがグループとの出会いでした。私は「ほしはら山のがっこう」が会場となった2回目からの参加でしたが、もともと自然遊びや工作が好きだったことや、メンバーのみなさんとお話してそのコンセプトに共感したことから、おもちゃ協会立ち上げの時よりメンバーとして関わっています。
イベント開催時は準備など大変ですが、本番で参加された方の笑顔がたくさん見られると、それまでの苦労なんてふっ飛びます。実はこのイベントは、毎年9月の秋分の日前後に2日間開催していましたが、10周年のタイミングでイベントを終了しました。というのも、初期の頃にイベントに参加していた子どもたちが大きくなり、中にはイベント運営側として関わってみたいという声も出てきたので、次の世代へバトンタッチをしてみようと考えたからです。その後紆余曲折ありましたが、「森のおもちゃフェスタ」として再スタートすることに。現在は、おもちゃ協会のメンバーでイベントを企画・運営していて、令和3年10月にも国営備北丘陵公園で開催されたイベント参加しました。
今後は自然の資源を生かした遊びとして広島県産のマツやスギを使用した積み木「ひろしまつみき」の商品開発を通じて、参加される方に広島の自然を感じてもらえればと思っています。
楽しくやるのがモットーですが、今後の活動をより多くの人へ伝えていく必要性を感じており、そのためのロードマップづくりに取り組んでいます。イベントに参加される方の世代交代はありますが、人が途切れないのがこの取組の強みだと感じています。また、運営を継続していくためも収入確保に向け、新商品の開発にもどんどん取り組んでいきたいです。
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釣井 勇壮さん(世羅町・三次市)
一般社団法人ひろしま森のおもちゃ協会 副理事長
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