『500times vol.6』 田中 賢 さん(安芸高田市)のご紹介!
「多様なアートやデザインが出会い、つながり、生まれる場所に」
もともとは東広島市の出身で、広島市立大で彫刻を学んだ後、アトリエとして安く借りられる広いスペースを探していました。安芸高田市にアトリエを構えて2年ほど住んでいた先輩に声をかけてもらい、はじめは広島市から通っていたのですが、しばらくして自身でアトリエを構え、移住することにしました。JRも通っていて、そこまで不便は感じませんでしたし、先輩がいるという心強さもありました。その後、地域おこし協力隊に応募し、3年間隊員として活動することになりました。
安芸高田市にはいくつか遊休施設があって、その一つだった向原駅舎の3Fをコワーキングスペースにするという話が出たため、地域おこし協力隊員として活動していた自分が、コワーキングスペース「いいオフィス安芸高田」の管理者をやることになりました。
感染症の影響で本格オープンまでに時間がかかり、オープニングイベントの開催もできず大変でしたが、広報の一環として、プレオープン期間中は、誰でも無料で「いいオフィス安芸高田」を利用できるようにしました。現在利用していただいている方たちのほとんどは、プレオープン期間からの継続利用者の方たちで、コワーキングスペースに訪れやすくなるきっかけにつながったと感じています。
「いいオフィス安芸高田」は、オフィスを利用するユーザーやスタッフにとって横のつながりをつくりやすい環境づくりを行うことを基本方針としています。利用者同士がつながることで、化学反応が起きて新しい仕事が生まれたり、専門的知識やスキルの相談ができたりなど、コミュニケーションから生まれる機能の強化を目指し、知り合いの口コミなどを通じて継続的に利用してくださる方を増やすことに注力しています。みなさんそれぞれが、少しずつつながりの輪を広げていくことで、オフィスを利用する目的や動機を生み出せることを大切にしたいと考えています。そのためには、コワーキングスペースとしてのテーマやコンセプトがはっきりと打ち出せるようにしていく必要があります。
今後は、「デザインやアート系の人が集まるような場」「個別にただ集まるのではなく新しい出会いや横のつながりが生まれる場」づくりをテーマに、コワーキングスペースを運営していきたいと思っています。アート・デザインを生業にされていて、自分の制作拠点を持ちたい、他のアーティストたちとつながりたいと思っておられる方たちには、安芸高田市へぜひ一度遊びに来てほしいですね。また、自分自身も、彫刻家やデザイナーとして表現の幅を広げ、この場にいい影響をもたらせるようにもっと成長したいと思っています。
=======================
田中 賢さん(安芸高田市)
グラフィックデザイナー
コワーキングスペース「いいオフィス安芸高田」管理者
=======================