【元気さとやま応援PJ補助金活用事業レポート】豊田ホタルの里ミュージアム視察(2023.12.4)

西中国山地自然史研究会
【冬季休館中】広島県山県郡北広島町東八幡原 10119-1

学芸員の川野敬介さんより
とにかく工夫がいっぱい、展示に圧倒されるミュージアム。どんなふうに企画が練られ、作業がおこなわれているのでしょう?
川野さんより説明をいただきました。
視察事前に読むように言われたnote。なるほど!がたくさんつまっています。

博物館の4機能は①収集保存・②調査研究・③展示公開・④教育普及
ミュージアム入り口、3面を使って展示されていた。
https://hotaru-museum.jp
報告書、冊子など
研究報告書も毎年発刊されている。

標本展示
視察の目的である「標本」の展示方法もユニーク。決して広くない館内にどう並べるか、と考える際、川野学芸員は、他の博物館の展示だけでなくホームセンターや量販店の商品の並べ方を参考にするんだとか。

引き出し展示
他の博物館でも、標本箱をひきだして見せる展示はあったが、ホタルの里ミュージアムではその中にクイズを取り入れているのも持ち味のひとつ。

企画展をひとつすると、複数のこと・ものがすすんでゆく方式
川野さんの説明から「自作する」「応用する」という言葉が何度も聞かれた。ひとつの作業でいかにたくさんの情報や展示物ができていくのかに驚き。

教材開発もたくさん!
授業などでも使うという教材。トライ&エラーを繰り返しながら、つくっていくんだとか。

下関をまるごと図鑑に
下関の自然を図鑑にする、というミュージアムのコンセプト。
マップ化の方法も教えていただいた。

生体展示いろいろ
見て楽しい生体展示。そこにもこだわりが。標本のために生き物を殺すことなく、生体展示で死んでしまったものをとことん標本かするという。そのため、極小ないきものの呼吸器や脳なども標本展示されていた。

楽しめるクイズ
こういった展示はすぐ真似ができそう!

専門員のみなさんと
今回の視察は、西中国山地自然史研究会のスタッフ、専門員とともに行った。より深い知識や学びを得るとともに、メンバーシップを高める機会にもなった。

バックヤードにて
解剖をする研究室も見学。メスは「サボテンのとげ」を使うのだとか。

バックヤードにて(標本庫)
たくさんの標本をどう収蔵しているのか?我々の疑問、課題を解決すべく、すみずみまで見せていただく。

視察を終えて
●印象に残ったこと
・展示に五感を使っているので楽しめた
・博物館の魅力=学芸員の個性
・時間が足りなかった。感心することばかり
・する/しないを仕分けて上手に働く
・すごく整理されている
・扱っている分類群が広い。多様 ・展示や書籍などの色使いやフォーマット、方法の統一
・展示で一番だったのは、ドイツ箱の中で検索ができたこと。代表的な種を大きさ・形で探す→次の箱に誘導。すごい!!!
・入口の展示→「ミュージアムのもくじ」がおしゃれでしびれた
・下関をまるごと図鑑にするという発想
・まずは「自作できるか?」「応用できるか」というやり方 ・展示について、博物館だから博物館を参考にしよう、という考えでなくカフェやホーム センターを参考にするという点
・モノ・データを整理しておくという意識や技術
・専門分野で区切らない→仲間内での盛り上がりは分断をしてしまう
など
●自分の活動に活かしたいこと
・クイズや五感を刺激するような展示を取り入れる
・研究会の専門員も個性がある。自分の得意技を再考し発揮する
・固定概念を覆してみる
・真似はできないが、思い付いたら時間がかかってもやってみる
・お金がなくても工夫すること
・データの整理をする
・自分の経験の蓄積を検討する
・分かりやすく人に説明することを1歩とする
・方向性を決めて蓄積をする
・企画展と観察会などのイベントとリンクさせる
など

ご案内に感謝!
展示、バックヤードそして、頭の中にあることまでたくさん見せていただいた。川野学芸員さんに感謝!!
インフォメーション
- 時間
- 冬季休館中
- 住所
- 【冬季休館中】広島県山県郡北広島町東八幡原 10119-1
- 備考
- 冬季休館中の連絡先 広島県山県郡北広島町川小田10075 芸北支所内
西中国山地自然史研究会
- Tel
- 080-6334-8601