令和7年6月 オンライン交流会 開催レポート /「コメサンタフェス」から学ぶ!人の巻き込み方

2025年6月26日(木)、Zoom を使用したオンライン交流会 「田植え×稲刈り×音楽フェス!『コメサンタフェス』の仕掛け人から学ぶ!人の巻き込み方」を開催しました。ゲストの 吉岡康仁さん(コメサンタ株式会社 代表)は、広島県三原市大和町で米農家として活動し、田植え・稲刈り体験と音楽フェスを組み合わせた コメサンタフェス を主催しています。令和6年「ひろしま里山グッドアワード〈さとやま未来大賞〉」を受賞した吉岡さんに、イベント誕生の背景や運営の工夫を伺いました。
田植え&稲刈り+音楽フェスが生む“共感の循環”
コメサンタフェスは2020年にスタートした体験型イベントです。収穫したお米を周囲に贈る吉岡さんの姿が「サンタクロースみたい」と呼ばれたことから“コメサンタ”の愛称が定着し、フェス名にも生かされています。
目的は ① 大和町の認知向上 と ② 田植えから収穫までを一貫して体験できる場の提供。田植えや稲刈りを“非日常のエンターテインメント”に再構築し、神社での音楽ステージや餅まきなど里山文化を五感で味わえるプログラムを用意しています。
2020 年の稲刈り体験は約 50 名だったところから、2024 年にはおよそ 300 名規模に拡大。吉岡さんは「弱みも含めて等身大でいることが共感を呼ぶ」と語り、“できないことをさらけ出す”姿勢こそが仲間を増やす原動力になっていると振り返りました。
クラウドファンディングで大切にしていること
吉岡さんは4年連続でクラウドファンディングを実施しており、①公開前に段階的な情報発信で期待値を高める、②公開後は進捗をこまめに共有して一体感を育む、という2つのポイントを徹底しています。主催者とオンラインで語り合える権利やフェス当日の旗に名前を刻む参加型リターンなど、“モノ”より“体験”と“希少性”に重きを置いた仕組みが好反応につながっているようです。
今回の話を通じ、クラウドファンディングで大切なことは「情報共有の丁寧さ」と「支援者が当事者になれる体験設計」にあると学びました。
▶ 吉岡さのクラウドファンディングサイト(令和7年度)
https://camp-fire.jp/projects/842006/view
地域連携は“汗をかく”ところから
質疑応答では地域コミュニティとの協働が話題に上がりました。「自治振興会や振興連合会とはどう関わっているか?」という質問に対し、吉岡さんは 地域内の活動として、草刈りの参加など“まず汗をかく”行動が大切だとお話をされていました。もっと、同世代の地元住民との連携はもっと行っていきたいと考えていますが、外部の仲間と協力していきながら、地域内外で繋がりを広げたいと話しました。
また「活動が軌道に乗ったときに驕らないためには?」という問いには、「田んぼで泥だらけになっている自分を見せ続けることが一番のブレーキにしている」とコメントされました。言葉遣いや態度に注意し、支援者への感謝を示すことで謙虚さを保っていると語りました。
今回の交流会も非常に多くの気づきと学びがありました。
今後も、チーム500登録者同士の交流を深める機会を創出していきます。次回のイベントは令和7年7月29日(火)19時からクラウドファンディング勉強会を開催予定です。よろしくお願いします。