活動レポート

令和3年度 「さとやま未来円卓会議」の開催結果について

令和3年度 「さとやま未来円卓会議」の開催結果について

 中山間地域の課題解決に取り組む「ひろしま里山・チーム500」登録者の活動の継続と発展を図るため,行政機関や経済団体,大学などで構成される「さとやま未来円卓会議」を計3回オンライン開催しました。

 円卓会議では,「ひろしま里山・チーム500」登録者計6組が,中山間地域の課題解決に向けた取組を発表され,これに対して構成団体からは助言や情報提供が行われました。
 ※ 2枚目の写真は令和元年度開催時の様子です。

【各回登壇者】
(第1回:令和3年7月20日(火)13時30分~)
 ① 佐藤 祐太朗 さん(江田島市,三原市)
 ② 高野 哲成 さん(尾道市)

(第2回:令和3年9月7日(火)13時30分~)
 ① 小島 燎 さん(尾道市)
 ② 中村 健太郎 さん(安芸高田市)

(第3回:令和3年11月25日(木)13時30分~)
 ① 千手 えり子 さん(北広島町 他)
 ② 田野実 温代 さん(東広島市)

「オンラインコミュニティから地方創生への挑戦」(佐藤 祐太朗さん)

「オンラインコミュニティから地方創生への挑戦」(佐藤 祐太朗さん)

 佐藤さんは,地域活性化・地方創生に関わるコンサルティング会社に所属しており,今回,オンラインコミュニティでの出会いを通じて,江田島市の酒蔵経営者と三原市大和町の米農家とのマッチングによる新商品の日本酒づくりについて発表されました。
 日本酒の原料となる米の稲刈体験や,ブランディングについて考えるワーケションなどのイベントを通じて,関わってくれる仲間の輪を広げつつ,売上の一部を空き家の改修費用などに充てることで,新商品の日本酒を地方創生のシンボルにしたいという思いに対して,構成団体から,ふるさと納税返礼品としての活用や,興味のある学生たちの紹介などの支援のアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/15

「地域でも出来る,地域だから出来る,これからの教育支援」(高野 哲成さん)

「地域でも出来る,地域だから出来る,これからの教育支援」(高野 哲成さん)

 高野さんは,地域活動の支援を行っているKTRUCK LLP代表として,市民大学「尾道自由大学」や,尾道市向島の自然を生かしたプログラムを行う野外活動団体「みらいのこども舎」の運営に関わり,子どもたちがその地域にある自然環境の中で,自由に遊び,地域でつくられた食材を使った給食を食べながら,その環境や食材のありがたみを肌で感じられる様な子育てや教育支援に取り組まれています。
 人口減少で学校の統廃合が進み,地域と子どもの距離が離れていく地域が増えていくことが想定される中で,寺子屋のように地域の教育の場を残していくことが大切だという思いに対して,企業がこうした取組を研修先として注目していることや,学生の研究フィールドとして受け入れの要請について,構成団体からアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/296

音楽で島しょ部を元気に!(小島 燎さん)

音楽で島しょ部を元気に!(小島 燎さん)

 小島さんは,フランスと日本で活躍するヴァイオリニストで,海外での活動から,日本における文化芸術活動に触れられる機会の少なさに問題意識を持ち,広島市や尾道市瀬戸田町等で,⾳楽・芸術イベントの企画・実施などを通じて音楽に触れる機会づくりに取り組まれています。
 中山間地域においても,文化芸術を楽しむ習慣が定着し,地域の活性化のツールとなるよう,さらに文化芸術に触れられる環境整備に取り組んでいきたいという思いを発表されました。
 構成団体からは,文化芸術に関わるプレイヤーが交流・情報交換できるようなコミュニティづくりの提案や,⾼等学校等への情報提供などの⽀援のアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/404

広島県北「さとやまガイド」(中村 健太郎さん)

広島県北「さとやまガイド」(中村 健太郎さん)

 中村さんは,安芸⾼⽥市地域おこし協⼒隊員として活動されており,⾥⼭の人と暮らしを地域内外の人に肌で感じてもらうため,安芸⾼⽥市で活動している人々や自然景観を⽣かし,⼀人ひとりの考え方や人生観に合わせオーダーメイドで体験プランを作る,「さとやまガイド」を行っています。
 地域おこし協⼒隊の卒業後に,「さとやまガイド」を生業としていくためのビジネス化に取り組んでいるほか,ガイド活動を通じて,県北地域全体の関係人口づくり・移住定住促進につなげていきたいという思いを発表されました。
 構成団体からは,新たな観光モデルとしての可能性に関する提言や,ガイドを事業として継続していくためのアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/311

まこもプロジェクト(千手 えり子さん)

まこもプロジェクト(千手 えり子さん)

 千手さんは,「平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害」を契機とし,耕作放棄地の解消の必要性を感じ,愛飲している「真菰(日本に古来より自生しているイネ科植物)」茶をヒントに,真菰の栽培や商品の開発などに取り組む「まこもプロジェクト」を自ら立ち上げ,県内中山間地域の耕作放棄地の解消に取り組まれています。
 真菰が持つ水質浄化機能や健康効果などといった有効性をより多くの人に認知してもらうため,新たな活動場所の提供を通じた活動の活発化のほか,真菰の新たな可能性を探るための実証実験などに取り組んでいきたいという思いに対して,構成団体からは,成分分析に向けた検討や,中山間地域の取組に触れる体験プログラムとしての可能性に関する提言などのアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/370

豊栄町で世代を超えて行われる2つの商品づくり(田野実 温代さん)

豊栄町で世代を超えて行われる2つの商品づくり(田野実 温代さん)

 田野実さんは,東広島市地域おこし協力隊員として,地域の魅力発信に向けた取組の中で,自身が体調を崩した際に気付いた野菜の力を広く知ってもらえるよう,東広島市豊栄町の住民や農家,広島大学の学生などと共同で,規格外野菜等を活用した商品開発・販売に取り組まれています。
 今後も取組を継続していくため,土台となる売上確保に向けたビジネス化のほか,大学や企業などと共同で,野菜の加工に係る文献調査や新たな商品開発などに取り組んでいきたいという思いに対して,構成団体からは,野菜を扱う他の取組との連携の提案や,ビジネスプラン作成支援などを行う関係機関の情報提供などのアドバイスがありました。
 https://team500.hiroshima.jp/member/profile/29